フォーカシング
フォーカシングの開発者ユージン・ジェンドリンらが、カウンセリングで効果のあったケースとなかったケースでの違いを調べたところ、カウンセラーには差が認められませんでしたが、クライアントに大きな差が認められました。
治療が成功したクライエントは、面接のどこかで、話し方がゆっくりになって、言葉の歯切れが悪くなり、その時に感じていることを言い表す言葉を探し始めます。そのテープを聴けば、何かこんなふうに言っているのが聞き取れるでしょう。
「うーん、どう言ったらいいんでしょう。ちょうど、ここのところにあるんだけど。それは……あのー‥…それは……怒りっていうのとはちょつと違うつし……うーん。」
あるいは、クライエントは、しばしば、その感じを体で感じるとも言います。
例えば、「それは胸のここのところにあるんです」とか、「胃のあたりが、こう、何か変な感じがするんです」というような発言です。
つまり、カウンセリングの効果があったクライエントたちは、直接身体で感じている漠然とした言葉では表現しにくい、身体的な気づきがあったのです。
それとは逆に、セラピーがうまくいかなかったクライエントたちは、面接の間ずっと言いよどむことなくすらすらと話しています。「頭で考えるレベル」にとどまっていて、身体で感じることがありません。
問題について、いくらいろいろと分析しても、説明しても、考えても、あるいは涙を流しても、セラピーは結局はうまくいきませんでした。
それならば、“クライアントが自分の体の感じに注意を向けるようにすれば気づきが生じやすくなるはずだ”と考えて生まれたセラピーがフォーカシングです。
フォーカシングとは、体を使って、自己の気づきを促し、こころを癒していく、独特のプロセスです。
あなたの体がどんなふうに感じているかに注意を向けて、その感じと会話をするのです。
また、フォーカシングは催眠で視覚イメージが出てきにくい人に使うと大きな効果があります。
さらに私は、催眠で生じた肯定的な感情を身体のどこで感じているかを明確にし、その肯定的な感覚を身体に覚えてもらうためにフォーカシングの技術を応用しています。
フォーカシングを応用することで、無意識からの情報が格段に取り出しやすくなり、セラピー中に生じた肯定的な感覚を身体に覚えさせることができるので、問題解決の成功率がかなり上昇すると私は考え実践しています





